昔のハワイでの勉強法

フラダンス

ハワイの公用語は、今ではハワイ語と英語です。しかしながら、その昔ハワイには文字の文化は有りませんでした。ハワイに文字文化が無かったお話はコチラからチェック!

実はたくさんある、フラの種類・様式
カヒコ(古典フラ)とアウアナ(現代フラ)と呼ばれるものがありますが、正確にはもっとたくさんあると言えます。カヒ...

文字が無い時代に、ハワイの人々は一体どうやって勉強していたのでしょうか?

昔のハワイの勉強法

結論を言うと、ずばり丸暗記です。

文字が無いので今のようにメモやノートをとることが出来ませんでした。そのために、口承文化が発達し、勉強と言えば丸暗記することを意味していました。

クムフラになるのは本当っに大変だった

昔のハワイで、クムフラになることは今以上に大変なことでした。何しろ文字が無いのですから、教えてもらったことを丸暗記するしかありません。覚えるべき詞・踊りは、それはそれは膨大な量です。

そのため、クムフラになるには幼い頃から家族から離れ、師匠の元で生活していました。それはフラに人生を捧げることを意味していたのです。

さらに大変、フラ・カプの存在

クムフラの勉強が大変だったことに加え、クムフラになるためには、フラ・カプ*と呼ばれるそれは厳し戒律・禁忌事項に従わねばなりませんでした。いわば修行の生活です。クムフラになる者は、フラに人生を捧げるのだから、結婚してはならず、家族をもってはなりませんでした。*カプ(=タブー)

しかしながら、当時のハワイではクムフラの地位がハワイ社会に認められており、保護もされていたので、ある程度の生活が保証される環境にあったそうです。

クムフラの勉強法を変えた偉大な2人

丸暗記の勉強法から、黒板とノートを使ってフラを教え、多くのクムフラを育成したのが、以前の記事でも登場した「20世紀のフラの母」ことマイキ・アイウ・レイクです。マイキの記事はコチラをチェック!

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そしてもう一人、クムフラの知識やチャント、神話や詞などを英語で文書化してくれたのが、メアリー・カヴェナ・プクイです。メアリーが教材をつくり、マイキが教材の使い方を指導しました。

こうして今のように、辞書を引く、ノートを取る、本を読むという今の勉強法ができたのです。

メアリー・カヴェナ・プクイ

1895年ハワイ島で生まれたメアリーは、幼少期は祖母と暮らしたことで、ハワイ語と英語の両方を理解するバイリンガルとして育ちました。祖母からはハワイ伝統やチャント等について多くを学びました。

その後両親と暮らすためにオアフ島に移住します。その頃のオアフ島は既にアメリカナイズされた生活で、ハワイ文化との違いを肌で感じたメアリーでした。

そしてハワイ文化の大切さを知るメアリーは、今まで学んだことを自分で文書にし始めます。その後1940年からは作家として活動していきました。メアリーが残した文書は、ハワイ文化に携わる者にとって、貴重な研究材料になりました。

あとがき

今でももちろん丸暗記しなければならないことが沢山ありますが、文字で記録を残せるということの有難さは本当に感じます。お恥ずかしながら、ちょっと前に自分で振付したのに、全く振付が思い出せなくなったことがありました(´;ω;`) 振付した曲は全てノートに振付を記録しておくのですが、そのノートもその時は手元になく、本当に焦りました。帰宅後にノートで振付を確認し、本当にフラ・ノートの有難さを身に染みました。

皆さんも学んだ曲・振付はしっかりノートに記録しておきましょう!


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