翻訳のお仕事は主に、飲食店の英語メニューや観光関連の日英翻訳をやらせてもらっております。
今はコロナの影響で、この分野の翻訳のお仕事は減ってしまっているのですが、やはり一番好きな分野です。海外の方々に、日本の良さが伝えらる翻訳がしたいです。早く平穏な日常がくることを願っています。
’濃厚’で美味しいは、Rich
よく飲食店のメニューで、「濃厚なシチュー」や「濃厚なクリーム」という風に、いかにも美味しそう!と思わせてくれる「濃厚な」というワード。これは英語では、Richが使われます。
料理でRichを使うと「濃厚で美味しい」。ゆえに、美味しく聞こえるメニューではよく使われるワードで、私もよく使います。
Rich以外の「濃厚」
他にも日本語では「濃厚な」として訳されるワードもあるのですが、ちょっと含まれる意味合いが異なってきます。どう異なるのか比べてみましょう。
〈日本語で濃厚に訳される英単語〉
- Rich「濃厚で美味しい」
- Heavy「濃厚でおもたい」
- Thick「液体の密度が濃く、ドロッとした」
- Strong「味が濃い」
同じ「濃厚」でも似て非なるものですね。濃厚なミルクをHeavy Milkとしたら… 飲みたいと思う人は極少人数でしょう。ゆえに、同じ「濃厚」だからという理由で、無理にRich以外の言葉を使ってしまうと、伝わる意味が変わってしまいます。
Richは人に対して使うとき「金持ち」という意味があります。中にはこのRichのイメージが根強いためか、メニューでRichが使われていると「お金持ちの食べ物・飲み物」という意味になるのではないか、と心配される日本人の方もいらっしゃいます。
安心してください!英訳メニューを必要とされる方々は、メニューでは「濃厚で(美味しい)」という意味でとらえてくれます。むしろRich以外を使って誤解を招く可能性の方が高いので、ぜひ安心してRichを英訳に使って頂きたいなと思います。
このコロナが終息し、また日本に沢山の海外の観光客が増え、活気ある世界になりますように☆彡
コメント