以前の記事で月に昇った女神ヒナをご紹介しました。今回はヒナの息子マウイをご紹介します。ヒナの記事はコチラからチェック!
マウイはハワイ神話の中でヒーローです。正義感にあふれ、母親想い、無邪気で好奇心旺盛な様子から、ハワイアンアーティストのIZは、マウイをスーパーマンに例えた曲、Maui Hawaiian Sup’pa Manを書いたくらいです。
この記事では数あるマウイの武勇伝の中でも、フラダンサー、ハワイ好きが知っておきたいお話をご紹介します。
太陽を捕まえる
このお話は、マウイが母親想いであることがよく分かるお話です。
その昔は今ほど太陽が昇っている時間が長くなく、ほとんどが夜でした。この日照時間が短いことに困っていたのが、タパ作りをする母である女神ヒナです。タパ作りには、天日で乾燥させる工程がかかせません。困っている母ヒナを見て、マウイはハレアカラ山に登り、太陽を待ち伏せします。そして東から昇ってくる太陽をロープで縛りあげて捕まえます。そしてもっと日照時間を長くするべく、ゆっくりと空を移動することを太陽に約束させます。この約束のお陰で、昼は今のように長くなったそうです。
火の起こし方を広める
大昔のハワイでは火の起こし方が知られていませんでした。そのため肉や魚も生で食していました。どうしても焼いて調理したいときは、噴火する火山まで行って命がけで火を手に入れなければなりませんでした。
しかし火の起こし方を知る者がいました。アラエです。アラエはハワイに住む水鳥です。現在は絶滅危惧種に指定されています。このアラエが火の起こし方を知っているとマウイが分かると、アラエを待ち伏せして火起こしの秘密を白状させます。そして皆に火の起こし方を知らせました。そしてハワイの人々は、肉や魚を焼いては美味しく食べることが出来るようになりました。アラエの頭が赤いのは、マウイがアラエから火の秘密を得たという証拠だと言われています。
天を持ちあげる
昔々、天と地の間はとても狭く、人々は四つん這いに這って移動していました。なんとか天を高くしようと、植物も懸命に伸びては天を押し上げようとしますが、植物の力では足りません。この時から葉は平らになったと言われます。
そこでマウイが天を持ちあげようとしました。肩に天をのせて力を込めると、天は持ちあがりました。さらにマウイは丘に登り、両手で天をさらに高く突き上げました。こうして天は今のように高くなりました。そして人々は以前より快適に暮らせるようになりました。マウイが天を持ちあげた場所は、マウイ島のカウイキと言われます。
ミズノマウスカバー 公式サイトはこちらから島を吊り上げる
マウイには母ヒナからもらった魔法の釣り針がありました。ある日この釣り針で兄たちと漁に出ると、大物がかかります。丸二日この大物と格闘した後、プツンと糸が切れてしまいます。糸が切れた後に現れたのは島々でした。マウイは大地を吊り上げようとしていたのです。こうして現れた島がハワイの島々で、ハワイ島ヒロのココナッツアイランドはその1つと言われます。
まだまだマウイの英雄っぷりが分かる神話はたくさんありますが、この最低4つは知っておきたい神話です。このマウイの武勇伝は、ディズニー映画『モアナと伝説の海』では、マウイのテーマ曲You’re welcomeが流れているマウイの功績、自慢話をするシーンで描かれています。神話を調べて制作するあたりが、やはりディズニーだなと感心する場面でした。ぜひ次回観る時にはチェックしてみてください。
コメント