クプア（半神半人）とペレ

クプア（半神半人）と言えば、ヒナの息子であるマウイを思い浮かべる方が多いでしょう。実はペレにも関係の深いクプアがいます。今日はペレと関係の深いクプアのお話です。

ヒナとマウイについては、下記記事をご覧ください。

ペレの夫カマプアア

ペレと深く関係する半神半人クプアは、夫のカマプアアです。

カマプアアとは、ハワイ語で「豚の子供」という意味です。彼は豚の神なのです。普段は豚の姿をしていますが、人、魚、植物と様々な姿に変身することが出来ました。

ペレとカマプアアとの最初の出会いは、カマプアアがペレに一目惚れしたところから始まります。ペレの美しさに魅かれたカマプアアは、ハンサムな人間に変身し、愛の詩を歌ってペレにアプローチします。一見素敵な出会いのようですが、この後は最悪な出会いと変化します。

一目でカマプアアが豚であるとペレは見抜いていました。そこで気の強いペレはカマプアアに「豚の子なんてお断り！」等と彼を罵ったのです。

愛の詩を歌っていたカマプアアは怒りだし、ペレとカマプアアのお互いの罵り合いが始まります。そして彼らの戦いは、彼らの親族までも巻き込んだ戦いに発展し、ハレマウマウの一帯はメチャクチャに破壊されてしまいました。

真っ赤な溶岩を流して攻撃するペレ、雨雲を呼び寄せて大雨で対抗するカマプアア。ペレの住む火口が水浸しになり、このままではもうペレが住めなくなってしまいます。そこでペレはカマプアアに降参します。戦いを終えた二人は夫婦となり、ハワイ島プナで過ごしました。

二人の夫婦生活は長くは続きませんでした。

気が強く短気なペレ。豚の神であるカマプアアは、貪欲で野心家。性格の不一致から二人の夫婦生活には争いが絶えませんでした。二人の間には息子がいたとされていますが、結局二人は別々に暮らすようになり、カマプアアはハワイから去ってしまいました。

カマプアアが去ってしまったハワイに一人残ったペレ。争いばかりのカマプアアとの夫婦生活でしたが、本当はペレはカマプアアを愛していたのです。そのペレの想いが綴られたメレ（歌）が、Aia Ka’ukuです。

ペレの記事は下記をご覧ください。